お越しいただきありがとうございます(^^♪ 管理人で現役薬剤師のヒューズです🐴
この記事に興味を持って頂いたあなたは、普段から勉強熱心で自己研鑽を行っているかと思います。
そんなあなたに質問です!
あなたは他の業界へ転職したとしても、問題なく働けそうですか?
医療に携わる人間として、専門分野の勉強は必須です。
しかし、専門的な勉強ばかりだと、「社会人」としては未熟な存在になってしまう可能性があります。
その理由の一つとして、「ポータブルスキル」を鍛えていないからです!
ポータブルスキルってなに??なんで鍛えていないと未熟な存在なの?
という方のために、この記事では以下のことがわかります。
- ポータブルスキルとはなにか?
- なぜポータブルスキルが必要なのか?
- ポータブルスキルの具体的な内容
- ポータブルスキルの鍛え方
薬剤師にとっても必要なポータブルスキルに焦点を当てて解説していきます!
自分も最近この言葉を知って、鍛える必要があると感じました。
転職を検討している方はもちろん、薬剤師としてレベルを上げたい方は参考にしてください。
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ポータブルスキルとは
まずは、ポータブルスキルについて説明します。厚生労働省のホームページに以下の様に記載されています。
「ポータブルスキル」とは、職種の専門性以外に、業種や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行上のスキルのことです。ポータブルスキルの要素は「仕事のし方(対課題)」と「人との関わり方(対人)」において、9要素あります。【仕事のし方】は仕事における前工程から後工程のどこが得意かをみており、【人との関わり方】はマネジメントだけでなく、経営層や、上司、お客様など全方向の対人スキルをみています。
厚生労働省 ポータブルスキルとは
わかりやすく図にするとこんな感じです↓
ポータブルスキルについてなんとなく理解できましたか?
これとは逆に、アンポータブルスキルという言葉もあります。
アンポータブルスキルとは専門的な知識や専門的な技術の事を言います。
上の表でいうと、左側の赤マーカー部分にあたるスキルです。
もっと広い意味で使うと、「その業界」、さらには「その会社」でのみ使えるような知識や技術の事をいいます。
違う薬局へ転職したり、店舗移動した時に毎回独自ルールに驚きました(;^_^A
この独自ルールに適応する事もアンポータブルスキルの一つです。
なぜ薬剤師にポータブルスキルが必要なのか?
ではなぜ薬剤師にポータブルスキルが必要なのか考えてみましょう。
私たち薬剤師が普段から学んでいる薬や調剤報酬についての知識は何にあたるのか?
これらは、専門的な知識。すなわち、アンポータブルスキルです。
薬局で働く上ではとても大切な事ですが、違う業種に転職する際にはほぼ役に立たない知識です。
私は違う業種をやるつもりは無いから必要ないでしょ!!
と感じた方もいるかとおもいます。
しかし、以下のようにポータブルスキルは薬局業務を行う上でも絶対に必要なスキルです。
- 患者さんとの関係性を築くためのコミュニケーション力
- 伝わりやすい情報提供書を書くためのライティング力
- 効率よく業務を行うためのタイムマネジメント力
- 患者さんや会社の問題を解決するための多様な思考力
- 自分を理解して、焦らず管理能力
そうなんだ・・じゃあ薬や治療についての勉強ばっかりの自分はダメなの??
ダメではないですよ!ただし、ポータブルスキルとのバランスは大切です!
次の章では、薬局業務にも役に立ちそうな上記のポータブルスキルについて説明していきます!
ポータブルスキルにはどのような物があるのか?
ポータブルスキルにはどのような物があるのか?
特に薬剤師業務と関りの深いのは以下のスキルです。
- コミュニケーション力
- ライティング力
- タイムマネジメント力
- 思考力
- 自己管理能力
それぞれ詳しくお伝えしていきます。
コミュニケーション力
薬局薬剤師の仕事は医療であると同時にサービス業です。
顧客である患者さん一人一人のニーズに合わせた対応力が必要になります。
さらに、薬局内の人間関係や他の医療者とのやり取りなど、さまざまな場面でコミュニケーション力が必要になります。
社交的じゃないし、楽しく雑談なんてできないからわたしには難しいよぅ
自分も苦手なんだよね・・でも雑談が苦手な人も工夫次第でなんとかなるかもしれないよ!
自分も雑談やコミュニケーションに苦手意識がありました。
行動心理学についてを学んだり、コーチングという手法を試してみたり出来る事からやっています。
- 楽しめる話題がふれなくても、相手の動きや話すペースに合わせる(ミラーリング・ペーシング)
- 身だしなみを整えて声のトーンや大きさを意識する(メラビアンの法則)
などなど、苦手なりに工夫をしています。
対面でのやり取りはもちろん、電話やメール、FAXなど文書でのやり取りも立派なコミュニケーションです。
令和4年度からはオンラインで退院カンファレンスに参加も可能になり、よりコミュニケーション能力が問われるようになっています。
いい出会いは「ヒト」が持ってきます!
「ヒト」とのつながりを保つためにも、コミュニケーション能力は必要ですよね(^ ^)
コミュニケーション能力を高めるために以下のコーチング本がおすすめです。
よかったらこちらの記事も参考にしてください。
ライティング力
毎日薬歴と戦っている我々薬剤師ですが、意外にも文章を書くのが苦手という方は多いです。
自分はブログもやっているおかげで、文章を書くのは得意な方です(^^♪
よく同僚からトレーシングレポートの添削をお願いされています。
在宅医療の推進、病院との薬薬連携など、薬剤師が他者へ文章を提出する機会は増えていきます。
そんな時に1つ1つのレポートに時間をかけたり、相手に伝わらない文章だと恥ずかしいですよね(;^_^A。
ライティング力を鍛える事で、作業効率も良くなるし、他の医療職からの信頼も増えていきます。
以下の怪物くんとヒューズさんの二人の文章を読み比べください。
いつもお世話になっております。
本日は〇さんについて、投薬していた時に聞き取った事があるのですが、先生もご存じな内容だとは思い大変恐縮なのですが、念のため報告させてもらいます。
〇さんは、朝ごはんはちゃんと食べているので、朝の薬はちゃんと飲んでいるのですが、仕事が忙しくて、夕食の時間が不規則だったり、外食が多かったり、夕食も取らずに寝てしまう事もあるそうです。
そのため、夕食後の××という薬は飲めない時もあったみたいです。
病気を治すためにしっかり服用するように指導しましたが、先生もご注意いただけると幸いです。よろしくおねがいします。
いつもお世話になっております。
本日は〇さんに処方されている薬××の飲み忘れについて報告させて頂きます。
〇さんより、夕食後服用である××は仕事の関係上飲み忘れてしまう事が多いそうです。
そこで、飲み忘れに気づいた時には、就寝前でも良いので服用するよう薬局側から指導しました。
それでも飲み忘れが続くようでしたら、朝食後は忘れずに服用出来ているとの事なので、用法変更などもご検討いただけると幸いです。よろしくお願いいたします。
あなたがもらうとしたら、どちらの文書が良いですか?
ヒューズさんの文書は「伝えたい情報→詳細→薬局の指導内容→医師へのお願い事」について簡潔に書いてあります。
読み手である医師は、何について聞かれているのか、薬剤師は何をしたのか、医師である自分に何をお願いしているか、などが分かりやすいです。
端的にする事で忙しい業務中でも見やすい文章になります。
反対に、怪物くんの文章は前置きが長く、さらに何を伝えたいのかよくわからない文章になってしまっています。
具体的に医師になにをお願いしているのかも明確ではなく、相手の時間を奪ってしまう文章です。
この具体例以外にも「PREP法」や「SDS法」など文章構成を考えるための法則や理論はたくさんあります!
- PREP法とは「結論→具体例→理由→結論」の順番で文書を書く手法
- SDS法とは「要点→詳細→要点」の順番で文書を書く方法
どんなにすごい知識をもって、親身に対応しても、それを伝えるチカラが無いと効果は半減してしまいます。
最初にお伝えしたコミュニケーション力と今回のライティング力は、どちらも他者へ自分の思いを「伝える」能力です!
どちらか1つ得意なチカラがあると良いですね☆
タイムマネジメント力
薬局の仕事は、病院や患者さんに合わせて動くことが多いです。
仕事がたまっていようが、自分のリズムで仕事するのは難しいです。
私だけなぜか薬歴がたくさん残っていて、サボっている様に思われて辛いの・・
しっかり書いているだけなのに・・・
もちろん薬歴を丁寧に書く事は大事だけど、時間の使い方が悪いかもね!
だって、次から次へと患者さんがきて、しっかり薬歴書く時間なんて取れないよう・・
本当にそうかな?
薬局の隙間時間を効率よく使ったり、一つ一つの作業スピードを上げたり、必要に応じてチームとして行動するなど、上手に時間を管理をする必要があります。
仕事をしていて、以下のような悪循環になっていませんか?
薬歴を投薬した順番に書こうとする
→薬歴を開いて投薬内容を思い出す
→書こうとしたら次の患者さんがきて投薬
→また薬歴を開いて・・
改善するためには、以下のような行動を意識すると良いです。
- 投薬後要点だけはすぐに記載して、「思い出す」という工程を減らす
- 投薬順にこだわらず、時間がかかりそうな患者さんの薬歴は「後回し」にする
- 同僚に協力してもらい、まずはその方の薬歴に「集中する」
電子薬歴ならショートカット機能やユーザー辞書登録など活用すると便利ですよね♪
僕は薬歴記載にiPadを使います。
以下のように隙間時間に出来る事や、やるべき仕事を一目で確認出来る様にしています。
「時は金なり」ということわざがあるように、自分の大切な時間は有効に活用しましょう♪
より詳しくは以下の記事を参考にしてください!
思考力
患者さん一人一人違う悩み、
薬局のマネジメントや調剤報酬改定の結果生まれてくる様々な問題。
これらの問題を解決するためには、様々な角度から問題を注視して解決策を示していくチカラが必要です!
思考法もさまざまな方法があります。
代表的な思考法はもちろん、「5W1H思考」「仮説思考」「デザイナー思考」などもあります。
まずは、自分に合った思考方法を一つ身につけましょう!
個人的には、上記の考え方をベースにPDCAサイクルを回して、継続して治療に参加できる薬剤師が必要だと考えています。
自己管理能力
どのようなすごいスキルを持っていても、それを活用するのは自分自身です!
自分が決めたゴールに向かって進むためには自分自身を管理するスキルが必要になります。
得意・不得意、好き・嫌いなどを理解しつつ、自分自身にあった方法で自己管理をしていく必要があります。
自己理解を深めて自分のタイプに気づけると良いかと思います。
- リーダーとしてドンドン決断・実行するタイプ
- 共感力でチームを下から支えるタイプ
- データやルールに基づいてきっちり行いたいタイプ
自己理解を深める上でオススメなのは「ストレングスファインダー」というものです!
web上で177個の質問に答えることによって、自分の才能や強みを発見することができる「才能診断ツール」です。
アメリカの調査会社であるギャラップ社が開発したオンラインツール。
「無意識に繰り返し現れる思考、感情、行動のパターン」こそ、「才能」とストレングスファインダーでは定義されています。
177個の質問に答えることによって、回答者の無意識をあぶり出し、そこから「才能」「強み」を引き出します。
ちなみに自分の結果はこんな感じです↓
これだけみてもわからないですよね(^^;;
一言で言うと
、数字の小さい才能は「意識しなくても行えること」、数字の大きい才能は「自分が苦手なこと」です。
自分の例で言うと、上位資質は以下の順番です。
- 親密性
- 収集心
- 規律性
- 内省
- コミュニケーション
これをわかりやすい言葉に言い換えると以下のようになります。
- 仲の良い人のために頑張ること
- アレコレ考えてルールを作ること
- 感情を言語化すること
反対に、競争性という資質が最下位になっています。
絶対に1位になりたい!という感情は少なく、そこに対してモチベーションは上がりません。
1人1人得意なことや考え方は違います。
その違いを認めて、受け入れることで自分に合った自己管理方法が見つかるかと思います(^ ^)
ただし、ストレングスファインダーは有料の診断です。
まずは無料で行える16Personalities性格診断テストも面白いです♪
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」
孫氏の兵法に書かれている有名な言葉の一つです。
まずは、自分自身を知って、自分に合った自己管理方法を身につけましょう♪
ポータブルスキルのおススメの鍛え方
それらのポータブルスキルをどのようにすれば鍛えられるのか?
僕がオススメするには以下の方法です。
- 読書
- ブロク運営
- 他職種と積極的に交流する
一つずつ見ていきましょう。
読書
読書は絶対にオススメします!
なぜなら、1冊数千円でその道のプロが自分のノウハウを惜しげもなく公開しているからです。
こんな有用なツールは活用しない手はありません!
オススメの読書法は、興味のあるジャンルの本を10冊くらい読んでください。
本を10冊も読むなんてむずかしいよ・・・
サラッと読むだけで良いよ。
何冊も読んでいるうちに、何度も出てくる方法や考え方がある事に気づきます。
その内容こそ、そのジャンルで最も大切な事です。
より深く知りたいと思ったら、そのあとじっくりと読みましょう。
ブログ
読書などでインプットしたことは、アウトプットして初めて自分のスキルになります。
そのアウトプット方法としてオススメなのがブログです!!
なんでブログをするといいの??
ブログを書くためには、文字を書く力であるライティング力が必須です!
さらに、その他のさまざまなポータブルスキルが鍛えられます
- どのような内容を書こうかと考える思考力
- ブログ執筆の時間を作るためのタイムマネジメント力
- ブログ執筆の時間を作るための自己管理能力
あわよくば副業として稼ぐことも期待できます。
このブログのように、Wordpressで開設する場合は1万円程度の初期投資が必要です。
しかし、はてなブログやアメブロ、noteなどなら無料で始められます♪
ほぼノーリスクで複数のポータブルスキルが身につくステキなツールです!
まずは、自分のブログサイトを開設してみましょう(^^)/
他業種の人と会う
ブログでのアウトプット以外には、「他の業種の人と係わる」こと大切です。
なぜなら、色んな方の様々な考え方に触れることでコミュニケーション力や思考力が鍛えられるからです。
普段から見知っている友人よりも、初対面に近い人と接することでより刺激になります。
最初は緊張するけど、新しい発見が多くて、とてもいい刺激になりますよ♪
僕はオンラインコミュニティに参加していますが、老若男女問わず、職種も様々な人がいます。
当たり前だと思っていた考え方とは全く違う考えの人もいて、交流がとても刺激的です。
オンラインコミュニティに抵抗がある方は、地域のボランティア活動や社会人クラブに参加してみると良いかもしれません。
アンポータブルスキルに特化する考えもあり
ポータブルスキルの必要性について語った後で変なことを言うかもしれませんが、
自分が何をしたいか考えた結果、
アンポータブルスキルに振り切り、唯一無二の存在として地位を確立する!
という考えもアリだと思います!
そもそも認定薬剤師という肩書だけでもたくさんあります。
研修認定薬剤師 | がん薬物療法認定薬剤師 | 緩和薬物療法認定薬剤師 |
感染制御認定薬剤師 | 抗菌化学療法認定薬剤師 | 腎臓病薬物療法認定薬剤師 |
小児薬物療法認定薬剤師 | プライマリ・ケア認定薬剤師 | 漢方・生薬認定薬剤師 |
糖尿病薬物療法認定薬剤師 | 精神科薬物療法認定薬剤師 | 妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師 |
この中に自分が本当に学びたい分野があるのなら、それに特化するのも面白いと思います!
まだやりたい分野がみつかっていない方は、ポータブルスキルを磨くことをおススメします(^^♪
まとめ
いかがでしたか?
この記事では以下のことを説明しました。
- ポータブルスキルとは、持ち運びできる自分自身のさまざまな技術
- 薬剤師にもコミュニケーション力や文章力などのポータブルスキルが必要
- ポータブルスキルを鍛えるには読書やブロク、他職種交流がオススメ
- やりたいことが決まっているならアンポータブルスキルに振り切る考え方もある
ご自身のポータブルスキルは問題なさそうですか?
他業種に転職しても働けるような自信はあなたにありますか?
こんな偉そうに質問している自分ですが、今は自信がありません(;^_^A
この記事を書くために色々調べてて、自分に足りないものが多すぎてびっくりしました。
1日は24時間。1年は365日。これは不変の真理で、伸ばすことも時間を止める事も出来ません。
限りある時間の中で、どのようなバランスで自分を高めていくかを考えることはとても大切です。
自分には何が足りないのか?何をしたいのか?を考えた上で、必要なスキルを磨くと良いと思います。
他業種への転職を検討している場合はもちろん、普段の仕事にポータブルスキルは活用できますからね♪
最後まで読んで頂きありがとうございます。良い薬剤師ライフをお過ごしください☆
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