アゲヤク！！ 
皆さん薬局で仕事をしていて、こんな悩みはありませんか？
- 頑張って服薬指導してるのに、患者さんの行動が変わらない
- 同僚や部下の方に仕事をお願いしたけど、なかなか動いてくれない
あるある。投薬の自信無くなるし、自分の仕事は増えるし・・辛いときあるよ。
これらの悩みはコミュニケーション力を鍛えることで改善します！
コミュニケーション力は生まれつきのセンスで決まるものじゃないの？
コミュニケーション力はセンスで決まると思いがちだけど、実はそんなことないよ！
コミュニケーション力は社会人にとって必須スキルなのに、ほとんどの人が才能だと諦めて鍛えていません。
しかし、コミュニケーション力は一つのスキル、つまり技術です。
根拠を理解して、やり方を学べば誰でもできるようになります。
今回は、すぐに使える会話力のテクニックを紹介した書籍「伝え方が９割」から、薬局業務に役立つ内容をピックアップしてお伝えします！
ポチップ
令和4年度の調剤報酬改定では、対人業務の評価が拡充されました。
これからも対物から対人へのシフトはどんどん強まると思われます。
薬剤師の仕事は「医療サービスの提供」、つまり接客業と同じくサービス業です。
他者へのサービス提供であるため、コミュニケーション力は絶対に必要となります。
コミュニケーション力は仕事だけでなく、人生の大事な場面でも必ず役立つスキルです。
- コミュニケーション力はセンスではなく技術
- 手法を学べば誰とでも簡単にコミュニケーションがとれる
- 言葉には人を動かすエネルギーがある
- 感動的なコトバは、誰でもつくることができる
- 自分の意見を伝えるのが苦手の人
- 患者さんや同僚への指導方法に悩んでいる人
- 会話力を鍛えて薬剤師としてのスキルを向上させたい人
自分は苦手だからと諦めてしまうのはもったいないです！
苦手意識を持たずに、この記事を読んでコミュニケーション力を鍛えていきましょう。
明日からすぐに実践できる会話術をお伝えします。
周りと差別化して、「話しやすく相談できる薬剤師」になりましょう！
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【紹介・感想】書籍「伝え方が9割」について
本書では料理のレシピのように、心を動かすコトバ作りを学べます。
国内・海外で多数のコピーライター賞を受賞した経歴があり、コトバ作りにおいて超一流のプロライター。
しかし、幼少期のころは転校が多く、元々は人と話すのが苦手な方
大手広告代理店に入社した後、もっとも希望していなかったコピーライターに配属。
ストレスで体重が10キロ増加
コミュニケーションが苦手な著者が、膨大な時間とトライ＆エラーを繰り返した結果、誰でも簡単にコトバの伝え方を磨くガイド（レシピ）を発見したのです。
料理のレシピのように、学べばすぐに実践できるようになっています。
僕自身も本書のレシピ通りに練習や実践を繰り返し、思った以上の効果が発揮したと実感しています。
仕事で人に頼みごとするときに、断られちゃったり嫌な顔をされたりしたことある？
あるある！人にお願いするとき、いつもうまく言えないくて悩んでるの
伝え方はセンスではなく、学べば誰でもうまくなる技術なんだ。
たった3つの簡単なステップで心を動かすコトバをつくれるよ。
たった3つのステップでいいの？早く教えて！！
本書では事例をあげながら、丁寧にコトバの作り方を教えてくれる一冊です。
すぐに使えるテクニックがわかりやすく解説されているため、実用性がとても高く何度でも読み返したくなります。
【たったの3ステップ】相手から「イエス」をもらえる会話術を紹介
大事なことなので何度もお伝えしていますが、会話力はセンスではなく、しっかりと学べる技術です。
相手から「イエス」ももらうための方法は以下の3つのステップで行います。
- 自分の頭の中をそのままコトバにしない
- 相手の頭の中を想像する
- 相手のメリットと一致するお願いをつくる
たったこれだけですが、注意点もあります。
料理づくりと同じで、最初は必ずレシピ通りに行いましょう。
本書の第２章では頼みごとに「イエス」をもらえる確率を上げる方法が紹介されています。
仕事だけでなく、家族へのお願いや人生を左右する面接にも役立つので、ぜひマスターしましょう！
それではひとつずつ詳しくみていきます。
ステップ１ 自分の頭の中をそのままコトバにしない
自分の意見だけを伝えても相手には響きません。
ステップ１では、自分の意見をすぐにコトバにしないことです。
え〜！？今まで思ったことをすぐ口に出しちゃってた・・・
意識しないと、思ったことをすぐ言いたくなるよね。
まずは思ったことをすぐに発言しようとせず、いったん脳内でイメージしてみましょう。
ステップ２ 相手の頭の中を想像する
ステップ１で、自分の意見をすぐに口に出さずグッとこらえました。
ステップ２では、相手の頭の中を想像します。
相手の頭の中をうまく想像するにはどうすればいいの？
このステップは難しいけど、それだけ大事なポイントだよ。
本書では7つの切り口としてまとめてあります。
- 相手の好きなこと
- 相手の嫌がること
- 選択肢を与える（いつ遊ぶ？ではなく、〇日と△日ならどっちがいい？）
- 認められたい欲（君ならできる）
- 限定（君にしかできない）
- 共同化（一緒にチャレンジしよう）
- 感謝（ありがとう）
つまり、相手のメリットになるものを考える作業です。
最初は難しいけど、レシピ通りに練習していくうち必ず自分のものにできるよ。
ステップ3 相手のメリットと一致するお願いをつくる
ステップ１では自分の意見をすぐに言わず、ステップ2では相手のメリットになるものを考えました。
ステップ３では、自分と相手のメリットが一致するお願いをつくります。
相手のメリットと自分のメリットを一致させるのが大事なのね。
そうそう。まずは相手のメリットから考えて、後から自分の目的と一致させた方が考えやすいね。
この３つのステップを何度も練習すれば、誰でもいつでもベストなコトバをつくれます。
自分が伝えたコトバをキャッチするのは、自分ではなく他者です。
相手の行動を変えたいのなら、常に相手の立場から考える必要があります。
なので、相手によって伝え方を変えるなど、工夫は必要です。
なんとなく難しく感じてきた・・自分にできるかな
順番通りやれば必ずできるようになるよ。
次の章では、実際の現場でありがちなシーンを想定して、会話例を見てみましょう。
【事例紹介】実際の現場での活かし方を解説
３つのステップを理解した後は、スムーズに出来るようにレシピ通り練習する必要があります。
薬剤師が業務中に遭遇しやすい３つの事例について考えていきましょう。
事例1 同僚あるいは医療事務さんに仕事を依頼したい
「同僚や事務さんに仕事をお願いしたい」という場面を想定してみましょう。
仕事をお願いしにくいから、ついつい自分でやっちゃっていないですか？
ステップ１→この仕事を早く処理してほしい！という自分の気持ちを我慢
普通にお願いしては断られるケースや嫌な顔されるケースが多々あります。
そこで次のステップです。
ステップ２→相手も忙しい中業務を受け入れてくれるメリットを考える
- 仕事において実力が信頼されている。
- 感謝される。
- 努力が認められる。
ステップ３で、ステップ１と２を組み合わせます。
ステップ３→〇〇さんに以前頼んだ仕事のでき具合が完璧だったから、今回もお願いしていいかな。
確かにそう言われると、なんだかやる気が出るね。
信頼され実力を認められると誰でもモチベーションが上がって、いい仕事したいと思うよね。
事例2 服薬指導の場合
薬の飲み忘れがある患者さんに対して、忘れずに薬を飲んでほしい場面を想定してみましょう。
何度も何度も注意しても毎回残薬が増えてる人いる！ちゃんと飲まないといけないのに！
病気が治ったその先の未来を伝えてるなど、わかりやすいメリットを示すといいよ。
それでは順番にステップを見ていきましょう。
ステップ１→薬を忘れずに飲んでほしい！という自分の気持ちを我慢
この気持ちを一方的におしつけてはダメです。
ステップ２→患者さんのメリットを考えてみる
- 忘れずに薬を飲むと早く病気を治せる。
- 病気をコントロールできれば、普段の生活を取り戻せる。
- 家族に迷惑かけないようにできる。
- 病気を治せば、旅行に行けたり、好きなものを自由に食べられる。
- しっかり薬を飲まないと、病気が悪化してもっと薬の数が増える。
ステップ３でステップ１と２を組み合わせます。
ステップ３
お薬を飲み忘れることが多いようですね。
ちゃんと飲むことで病状をコントロールできれば、家族と一緒に旅行に行ったり、好きなものも食べたりできるようになりますよ
このような服薬指導で、患者さん自身が「なんとなく言われたから薬を飲む」ではなく「早く良くなりたい」という意識に変えましょう。
薬そうすれば自然と飲み忘れが無くなるように努力してくれます。
薬を飲むことが目的ではなく、その先にある素敵な未来を想像させてあげましょう！
事例3 OTCの接客をするとき
痛み止め薬を頻繁に購入するお客様の場合を考えてみましょう。
ステップ１→そろそろOTCで対応せず受診を検討してほしい！という自分の気持ちを我慢
患者さんからすると、手軽に買えるなら病院へ行く必要は無いと思っています。
ステップ２→痛み止めを買いに来るお客さまのメリットを考える
- 痛みの原因をしっかりと診断できる
- 治療できれば、これからも痛みに悩まなくて済む
- 受診を遅れてしまうと治る病気も治りにくくなる
ステップ３でステップ１と２を組み合わせます。
ステップ３
先週も同じお薬をご購入されませんでしたか。
もしかすると、ご自分が気づいてないところに病気があるかもしれません。
受診が遅れてしまうと治る病気も治りにくくなりますよ。
お客さまの体の健康を考え、一度受診していただくことをおすすめします。
「受診してください」とだけ伝えても、うちには来ず他の薬局に買いに行くだけでしょう。
「あなたの健康を心配している」と伝えるだけで納得しやすい言葉になります。
【まとめ】会話力を身につけて、相談しやすい薬剤師になろう
この記事のポイントは以下の３つです。
- コミュニケーション力である会話力は、センスではなく学べる技術。
- 誰でも学び実践すれば会話力を向上できて、必ず人生の役に立つ
- 料理のレシピのように、3ステップを意識するだけでできる。
３つのステップは以下の内容です。
- 自分の頭の中をそのままコトバにしない
- 相手の頭の中を想像する
- 相手のメリットと一致するお願いをつくる
ポイントは相手が「イエス」と言いやすいようなお願い方法をすることです。
薬剤師のコミュニケーション力が低いと、薬剤師なら一度は聞いたことがあるはずです。
これからの時代、薬剤師の業務は対物から対人へシフトします。
対人スキルを持たない薬剤師が生き残ることが厳しくなるでしょう。
会話力は対人スキルの基本であると同時に一番大事なスキルです。
話すのが苦手な方こそ、レシピ通り何回も練習を重ねることで必ず上手くなります。
人生を左右する大事な場面では運任せをせず、自分の会話技術（レシピ）で乗り切りましょう。
今回は第２章の「伝える」に焦点を当てて紹介しました。
他にも本書では、文書にした場合の心に響くコトバの作り方を解説しています。
以下の２つはほんの1例です。
- サプライズ法『今日はいい天気』→『びっくり、今日はいい天気』
- ギャップ法『ここのラーメンがうまい』→『他の店がまずく感じるほど、ここのラーメンがうまい』
手にとって読んでいくうちに、コミュニケーション力の技術に夢中になるでしょう。
字が多いのが苦手な方には、マンガ版もあるのでそちらもオススメです♪
ポチップ
早速実践して人にお願いしているのに、なぜか信頼される「頼れる薬剤師」になりましょう！
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本書以外にも「伝え方」をはじめ、「会話力」や「雑談力」について書かれた書籍は多いです。
ひとつのことを学ぶときは、同じジャンルを複数書籍読むことで大事な所がより理解できます。
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